2006年6月3日 ほしぞらウォッチング 担当者 : 高木 担当機材: 10cm屈折望遠鏡(高橋製作所製) 観望天体: 土星 観望場所: アクアドーム前:望遠鏡の中では一番南側       (中央花壇の列の東側で、西側見える2本の外灯の中央やや南より付近) 観望人数: 50人ぐらい?(あまり自信はない。個人的な感じたのべ人数。) 1.状況  当日は晴れたが、薄雲が全天を覆っており、星がかなり見え難い気象状態だった。  ウォッチング前半は悪いなりにも空(気流)の状態が安定していたので観望天体を問題なく見れた。  後半西側の空の雲が濃くなったため見難くなった。  特に西側で高度の落ちてきた土星は、雲の影響をもろに受けて非常に見難くなった。 2.土星の観望  薄雲で空の状態が少し悪い状態での準備になったため、土星の探索に手間取った。  19:40頃には木星を肉眼で発見できたが、土星は20:00直前になったやっと肉眼で見えた。  双眼鏡では19:50ぐらいに発見できたようだが、望遠鏡ではなかなか導入できなかった。  土星は4mmのアイピースを使用し200倍の倍率で観望した。  最高倍率(2.8mm286倍)でも見てみたが、空の状態が悪く、かなり暗く見え、極軸調整不良により 視野から外れる時間が早かった。  少し抑え目の200倍(4mm)だと、安定した土星の像がはっきり見えるが、 土星のリングを含めても視野の1/10以下(私の主観で)と小さい。  土星の像と位置補正のタイミングを考えて200倍の倍率を選択した。  しかし、後半は空の状態が悪化して、ピントがずれてるのではと思って合わせ直すぐらい見にくく なったが、「すごく小さい」といわれていたのと残り時間が少なかったのでそのまま続行した。  衛星のチタン(タイタン)はそれらしき天体(?)はあったが、特定できず(時間的に)、 一般のお客さんが確認できるレベルではないので無視することにした。  また、極軸が合っていないので、土星−タイタンを入れる構図だと、 1〜2人で土星が視野の端になり位置補正が必要になるので、視野の中心に土星をもってきた。  土星の導入から観望開始までの時間が少なく、スケッチブックを有効に使えなかった。 スケッチで望遠鏡で見る視野の大きさと土星の大きさを書こうとしたが間に合わなかった。  土星のパネルだけは角度の調整だけで済んだのでなんとかなった。  しかし、パネル、スケッチブックは望遠鏡が向いている方向の外灯と視線方向(南側)の外灯の 光をカバーするために2枚とも使用したので、有効には使えなかった。  観望対象の高度が低いので、屈折式望遠鏡の足は最短のままで設置した。  土星の高度は40〜25°と低いので、屈折望遠鏡は横向きに近く、接眼部が7〜80cmの高さ。  天頂プリズムを使用して、小学生以上の人は踏み台が無くても覗ける高さ。  大人は逆に苦しい前かがみの体勢なので、常時踏み台(脚立)を置いて、手で体を支え易いように して、それが倒れないように手や足で体重をかけて支えていた。  天頂プリズムを北側から南の方向を向いてやや斜め下を見るような位置に設定した。  一番南側に設置したので北側からの光(特に望遠鏡を案内するガイド用の強い光)を受けても 反対側を向いているので一番影響が無く、真下に覗き込むより横から覗いた方が見やすいと 思って位置を決めました。 (最悪、踏み台が無くても天頂プリズムの角度を人に合わせて調整することも可能。) <双眼鏡で出来たのに望遠鏡で導入を出来なかった要因>  双眼鏡では、ステナビで事前に調査したデータ(真西から3〜1°南側、高度は43〜41°)があり、 それを水平、垂直方向で回転する三脚で探索した。方向がほぼ真西(双眼鏡の視野7°弱の範囲内)、 高さが三脚に45°の目盛りが近くにあったので、位置的にも特定し易い場所にあった。  望遠鏡では、赤道儀のメモリ環をつかって導入しようとしたが、極軸がかなり狂っていた。 前回ミニ合宿で使用した場所が水平ではなく、かなり極軸をいじったが結局北極星が見えなくなって 合わせられなかった状態のままだったので、ほぼ水平のアクアドーム前では全く合っていなかった。 北極星の見えないところでの極軸の高さ調整にはかなり無理があり、せいぜい前よりも少しはマシ って程度がやっとでした。惑星などの高倍率が必要になる天体では移動速度が速くかなり苦しい。 あと、三脚の木の足と金属の接合部分が少しズレた状態ではまっていた。木の足の根元のネジが 少し緩めになっていたので、以前からズレたのか今回の運搬中にズレたのかは不明。  対策としては、水平な場所(できれば普段使用するアクアドーム前)で、北極星の見えるときに 極軸調整を行った方が良い。後々のウォッチングの時には方向調整だけでかなりの追尾精度が上がる。 三脚のネジは、毎回開いたり閉じたりする稼動部分なのでどうしても緩みがちになるので、 設置するときに担当者が確認するぐらいかな。あまり締めすぎると閉じたり開き難かったりするので、 ネジを締める程度は限られている。できれは三脚設置時点で、水準器がほしい。 赤道儀には付いているが、赤緯の稼動部分に付いているのあまり意味を持たない。 (目印がなく、結局目分量で合わせるので、水準器の位置が水平か傾いているか解らない。) 3.お客の感想・質問 ・「小さい」と言う感想が10人以上から聞いた。  プラネタリウムで大画面に写した土星を見たので、大きな(視野の半分以上の)土星を  想像していたのではないかと思われます。 ・「綺麗」「写真みたい」といった感想は2,30人ぐらいから聞いた。  対象が解り易いリングをもつ土星であり、明るくてリングがハッキリしており、  気流が安定していたので揺れのない土星を見れたことによるものと思われます。 ・「あっちの土星よりきれい。」が2人ぐらい。  ビクセン製望遠鏡(反射か屈折か不明)でも土星を見せていたが、倍率でも150倍と及ばず、  レンズの精度でも高橋製作所製のものが勝っていたからだと思われます。 ・「望遠鏡の口径」「倍率」  自分でも6cm屈折(経緯台式)を持っている方で、150倍で土星を入れた経験を持った人。 4.その他 ・機材の収納場所を変更したので、準備及び片付けが比較的スムーズになり、  時間が短縮され、かなり楽になった。 ・前回のウォッチングで注意していたにも関わらず、子供が踏み台に昇る際に望遠鏡の接眼部に  頭をぶつけてしまった。今回は特に注意したのが幸いしたのか頭をぶつける人はいなかった。  お客さんからも保護者の方が注意を促したりして戴いたので、助けられた感じもありました。  (過去にぶつけた経験のある?ウォッチングの常連さん?) ・人(友達や親)が観望している時に、後ろから押したり抱きついたりする子供が4,5人いた。  毎回何人かいるが、これが注意してもなかなか止めない場合が多い。  「目を怪我するかもしれないから危ないよ。」とか「見るのが遅くなるよ。」とか言っても  止めてくれるとは限らない。度が過ぎるなら実力行使で止めさせなければいけないと思うが、  今回はそこまでひどいことにはならなかった。  それでも、子供が親に甘えている場合は、実力行使もやり難かった。 ・土星に関しては導入がギリギリになることは予め解ったいたが、パネルやスケッチブックを有効に  使うには導入後の作業時間が必要。しかし、お客さんが待っている状態ではその作業よりも  実際に見せることを優先したため、途中で断念した。但し、プラネタリウムのお客さんが来る前の  段階では、調整中ということで観望を断った。衛星の探索、アイピースの選択、土星パネルの  土星の角度調整までできたが、望遠鏡で見る土星の大きさや移動方向をスケッチしようと思ったが、  プラネタリウムのお客さんが着いたので作業を中断して、観望準備に入った。  できることならもう少し余裕のある時間設定をした方がやりやすかったが、「お客さんの解り易い  土星を見せたい。」「遅い時間だと低くなり見えなくなる可能性が増える。」といったことから、  「土星を見るチャンスがあるときに、とりあえず見る。」というのが今回の土星観望の方針かな。 ・担当一人では、パネルやスケッチブックの有効に使用し難い。ほとんど観望している  お客さんの対応に追われているので、外のお客さんには口頭での対応以外は無理っぽい。  特に今回は観望方向に外灯があり、外光の遮断に苦労した。  途中から職員がサポートに来てくれたのでかなり楽になった。  ほしぞらスタッフの参加者が少なく、1人/1台体制なので少し大変でした。  予定通りの人は来てくれましたが、予定外の飛び入り参加の人がいなくて残念でした。  無理に参加しなくていいので、行けると思ったときに気軽に参加してもらえれば助かります。  (事前に連絡できるといいのですが、いきなり現われてビックリさせるのもいいかも・・・) ・望遠鏡での星の探索能力がまだまだ不足している。  木星と土星を探索していたが、両方とも肉眼で見つけてから導入することができたたが、  望遠鏡(ファインダー)での探索では見るけることができなかたった。  特に土星は、双眼鏡で見えているにも関わらず、望遠鏡に導入できないでいた。   個人的に、肉眼で見る空の位置把握はある程度できるのですが、望遠鏡で覗いている位置の把握は  あまり得意ではないので、思った所を探せていないのです。  機材の調整が出来ていない状況での探索方法をもう少し考えないといけないですね。  (今までは、結構運や勘によって見つけていたのかな?) ・今回は、お客さんに対して、土星についての説明をあまりしていなかった。  今回は遮光で両手がふさがっていたり、追尾不良により土星が視野から外れていないかお客さんに  聞いたりしていたので、土星自体の説明まで切り出せませんでした。  その反面、お客さんに見えないと言われても、視野からはみ出すまでのズレがなく、  比較的速めに位置補正ができたと思います。 ・個人的に久々のウォッチングのせいなのか、運搬作業が楽になのに、かなりの疲労感が残った。